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2026/6/25

業界横断 副業コンプライアンス調査 2026 業界別リスク度分析【16,139名調査】

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副業者(n=8,579)・本業先の副業制度管理者(n=3,763)・副業発注者(n=3,797)の三者合計16,139名を対象とした大規模調査をもとに、16業界の副業リスクを業界別に分析しました。「副業率の高さ」と「トラブルの起きやすさ」「トラブルの重大さ」「管理者の確認実施率」は必ずしも一致しません。本レポートでは、各業界がどの種類のリスクをどの程度抱えているかを、立場別の視点から横断的に可視化します。


サマリ

公務員は違反副業率が全業界で最多(31%)だが、管理者のトラブル把握は中位以下 ―― 「隠れたリスク」業界

副業リスクは、①副業者本人の制度違反(=勤務先が禁止していても副業している「違反副業率」)と、②管理者が実際に遭遇・把握したトラブル(=トラブル遭遇率)という、別々の調査・視点から捉える必要があります。両者で浮かび上がる業界は異なります。

違反副業率(勤務先が禁止でも副業している割合/調査対象:副業者全体 n=8,579)

業界違反副業率
業界全体15%
公務員31%
電気・ガス・水道業22%
建設業18%
不動産業18%
農業・林業・漁業・鉱業18%
調査業・シンクタンク17%
製造業17%
金融・証券・保険業16%
情報通信業16%
メディア・マスコミ・広告15%
商社・卸売・小売業14%
運送・輸送業13%
医療・福祉13%
サービス業10%
出版・印刷業10%
教育業9%

公務員は副業率自体は最下位(13%)にもかかわらず、違反副業率は31%で全業界トップ。一方、管理者が把握するトラブル発生率では中位以下に位置しており、「制度違反は多いが、トラブルとしては把握されにくい」隠れたリスク業界であることが示唆されます。

違反副業率(業界別)/トラブル率×重大度(副業制度管理者視点)

農業・林業・漁業・鉱業は副業率・トラブル発生率がともに最多 ―― 唯一の「顕在リスク」業界

「農業・林業・漁業・鉱業」は副業率が31%で突出して高く、本業先管理者視点のトラブル発生率も80%で全業界1位。違反・発生の両面で高く、リスクが「顕在化」している唯一の業界です。発生トラブルの上位は守秘情報の漏洩・過重労働による体調不良・本業への競業化で、いずれも僅差で並びます。

「公共性が高い業界」ほど、副業に関する継続的な確認ができていない

「公務員」「教育業」「医療・福祉」「電気・ガス・水道業」といった公共性が高い業界では、管理者が副業について継続的な確認をできていない割合が高い結果となりました。次いで課題が大きいのが「商社・卸売・小売業」「不動産業」です。

副業率の高さは「リスクの高さ」とは一致しない

副業率が最も高い農業・林業・漁業・鉱業(31%)がリスクも高い一方、副業率が最下位の公務員(13%)は違反副業率が1位。副業率の高低だけでリスクの大小は測れません。本レポートでは副業率に関わらず、各業界のリスクを発生率・重大度・制度運用の多面から分析します。

発注者視点では「電気・ガス・水道業」「農業・林業・漁業・鉱業」でトラブル遭遇率が高い

副業発注者の観点では、トラブル遭遇率は「電気・ガス・水道業」89%(1位)、「農業・林業・漁業・鉱業」88%(2位)、「不動産業」85%(3位)の順。トラブル重大度は本業先管理者と同様に「メディア・マスコミ・広告」が最も高く、「農業・林業・漁業・鉱業」が次ぎます。


調査概要

項目内容
調査名称業界横断 副業コンプライアンス調査 ―― 業界別リスク度分析
調査内容調査① 各業界における副業・兼業実態 / 調査② リスク度観点で「副業管理者」が注意すべき副業状況 / 調査③ リスク度観点で「副業発注者」が注意すべき副業状況
調査手法インターネット定量調査
調査時期2026年1月15日 〜 2026年1月24日
調査対象[居住地] 全国/[年齢] 20歳以上65歳以下/[性別] 男女
事前調査n=85,274
調査①(副業者)n=8,579
調査②(副業制度の運営担当者/管理者)n=3,763
調査③(副業者への発注に関わる者)n=3,797
集計方法令和2年国勢調査 就業状態等基本集計を元に、業種×性年代構成を補正
副業者定義キャンペーンやアンケート等でのポイント獲得以外で、本業以外に現金収入がある者
実施主体株式会社フクスケ

※本レポートの数値は、2026年1月24日時点の確定データを用いています。 ※業界別集計でn数が僅少のセグメントは「参考値」と明記しています。

調査概要


前提:副業関係者3者間の視点の確認

章扉「副業関係者3者間の視点の確認」

副業をめぐるトラブルは、立場によって「見えるもの」が異なります。本レポートでは、同じ副業という事象を ①副業者本人、②本業先の副業制度管理者、③副業者へ業務を発注する発注者 ―― の三者の視点から捉えます。

スキルの需給をマッチさせるための「業界」「業種」と、適切な労働基準の範囲内での時間利用・成果提供を担保する「実態管理」「成果確認」が、副業リスクを読み解く重要なキーワードとなります。

副業を媒介とした三者の関係性

※本レポートの整理は「各設問の上位項目」の比較に基づくものであり、因果を断定するものではありません。


分析結果① 各業界における副業・兼業実態

章扉「各業界における副業・兼業実態」

業界別の副業率

最も副業率が高いのは「農業・林業・漁業・鉱業」で31%。「不動産業」22%、「情報通信業」19%が次ぎ、それ以降は13〜17%と差は小さくなります。

業界別副業率(調査対象:事前調査回答者 n=85,274)

業界副業率
全体15%
農業・林業・漁業・鉱業31%
不動産業22%
情報通信業19%
電気・ガス・水道業17%
金融・証券・保険業17%
サービス業17%
教育業17%
建設業16%
調査業・シンクタンク16%
医療・福祉15%
製造業14%
出版・印刷業14%
メディア・マスコミ・広告14%
運送・輸送業14%
商社・卸売・小売業13%
公務員13%

業界別副業率

業界×企業規模別の副業率

業界全体では「300〜1,000人未満」規模の企業で副業率が20%とトップ。業界別では「農業・林業・漁業・鉱業」の中規模企業(30〜300人未満で42%、300〜1,000人未満で38%)で特に高く、不動産業の「300〜1,000人未満」企業(35%)が次ぎます。

業界×企業規模別副業率(調査対象:事前調査回答者 n=85,274)

業界総計30人未満30〜300人未満300〜1,000人未満1,000〜3,000人未満3,000人以上
業界全体15%13%16%20%16%12%
農業・林業・漁業・鉱業31%23%42%38%23%24%
不動産業22%16%22%35%19%23%
情報通信業19%15%21%24%15%17%
教育業17%14%16%27%20%18%
サービス業17%12%17%24%24%16%
電気・ガス・水道業17%16%21%21%18%10%
金融・証券・保険業17%15%23%25%14%12%
調査業・シンクタンク16%12%19%26%10%16%
建設業16%13%18%22%13%16%
医療・福祉15%13%16%17%16%13%
製造業14%11%13%21%17%13%
メディア・マスコミ・広告14%13%13%21%16%6%
運送・輸送業14%13%15%16%13%16%
商社・卸売・小売業13%13%15%15%14%9%
出版・印刷業13%18%11%6%9%9%
公務員13%9%18%17%14%8%

※企業規模の列名はPDFの表記に準拠。「300人未満」=30〜300人未満、「1,000人未満」=300〜1,000人未満 等、各区分は当該人数「未満」のレンジを指します。

業界×企業規模別副業率

業界別の副業許可状況(届出・審査・禁止・黙認)

副業が「可能」(届出のみ+審査の上許可制)な企業の割合は、「農業・林業・漁業・鉱業」「情報通信業」「金融・証券・保険業」がいずれも52%で並んで高い結果。なかでも農業・林業・漁業・鉱業は、開始ハードルが低い「届出のみ」の比率が28%と最も高くなっています。

副業許可状況(業界全体/調査対象:副業者 n=8,579)

区分業界全体
届出のみで副業可能21%
審査の上、許可制で副業可能20%
副業は原則禁止されている15%
明確な制度はないが、事実上容認されている(黙認状態)29%
わからない16%

※業界別の内訳は下図を参照。

業界別 副業の許可状況(届出・審査・禁止・黙認)

業界別の副業審査導入率

副業を「審査制」(審査の上で許可)として管理している企業は「金融・証券・保険業」が最も多く33%。次いで「情報通信業」31%が続き、「建設業」「電気・ガス・水道業」「製造業」が25%、「農業・林業・漁業・鉱業」「不動産業」が24%で同程度に並びます。

「審査の上での許可」実施率(調査対象:副業者 n=8,579)

業界審査制の導入率
業界全体20%
金融・証券・保険業33%
情報通信業31%
建設業25%
電気・ガス・水道業25%
製造業25%
農業・林業・漁業・鉱業24%
不動産業24%
教育業20%
商社・卸売・小売業19%
公務員19%
運送・輸送業16%
調査業・シンクタンク15%
サービス業14%
出版・印刷業13%
医療・福祉13%
メディア・マスコミ・広告9%

業界別 副業審査導入率ランキング

違反副業率&隠れ副業率

勤務先が禁止しているにも関わらず副業を行う「違反副業」は公務員が31%と最多で、電気・ガス・水道業22%が次ぎます。一方、届出・許可制の企業で未申告のまま副業を行う「隠れ副業」は、(参考値を除くと)運送・輸送業が39%で最も高く、医療・福祉・金融が37%で続きます。

違反副業率(勤務先が禁止でも副業/調査対象:副業者全体 n=8,579)

業界違反副業率
業界全体15%
公務員31%
電気・ガス・水道業22%
建設業18%
不動産業18%
農業・林業・漁業・鉱業18%
調査業・シンクタンク17%
製造業17%
金融・証券・保険業16%
情報通信業16%
メディア・マスコミ・広告15%
商社・卸売・小売業14%
運送・輸送業13%
医療・福祉13%
サービス業10%
出版・印刷業10%
教育業9%

未申告副業(隠れ副業)率(調査対象:副業届出制の副業者 n=3,298)

業界隠れ副業率
業界全体35%
運送・輸送業39%
医療・福祉37%
金融・証券・保険業37%
教育業36%
情報通信業36%
商社・卸売・小売業35%
サービス業35%
公務員33%
製造業33%
建設業32%
不動産業30%
農業・林業・漁業・鉱業30%
調査業・シンクタンク47%(参考値)
電気・ガス・水道業48%(参考値)
メディア・マスコミ・広告58%(参考値)
出版・印刷業59%(参考値)

※隠れ副業率のうちグレー表記(調査業・シンクタンク/電気・ガス・水道業/メディア・マスコミ・広告/出版・印刷業)はn数僅少のため参考値。

業界別 違反副業&隠れ副業ランキング

(参考)隠れ副業の理由

未申告(隠れ副業)の理由として最も多いのは「周囲の社員にネガティブな印象を持たれたくない」で17%。次いで「副業をすることが評価に影響しそうだと感じた」「副業が本業の成果に影響すると誤解されそうだと感じた」と、本業の評価への影響を懸念する理由が15%で続きます。

未申告の理由ランキング(全業界/許可を得ていない隠れ副業者 n=362)

理由割合
周囲の社員にネガティブな印象を持たれたり、職場の人間関係が悪化したりしたくない17%
副業をすることが評価に影響しそうだと感じた15%
副業が本業の成果に影響すると誤解されそうだと感じた15%
副業できるなら、と本業の業務量の増加に繋がる恐れがある12%
副業先との信頼関係上、本業先に知られたくないため10%
相談できる窓口や相談しやすい雰囲気がなかった10%
機密情報漏洩や競業避止違反の疑念を持たれたくない10%

(参考)隠れ副業の理由


分析結果② リスク度観点で本業先管理者が注意すべき副業状況

章扉「リスク度観点で副業管理者が注意すべき副業状況」

本業先管理者が注意すべき高リスク業界の特徴

本業先の副業制度管理者の視点で、特に注意すべき高リスク業界として「農業・林業・漁業・鉱業」「公務員」「教育業」の3業界を取り上げます。同じ高リスク業界でも、トラブルの中身も、制度運用の課題も異なります。

観点農業・林業・漁業・鉱業公務員教育業
トラブル発生率80%(1位)70%(8位)69%(9位)
トラブル重大度(偏差値)58(4位)51(8位)58(2位)
発生トラブル上位①守秘情報の漏洩 ②過重労働による体調不良 ③本業への競業化(上位三位は同程度)①過重労働による体調不良 ②業務過多による本業支障 ③反社会的勢力との関与や違法行為が疑われる事案①業務過多による本業支障 ②本業への競業化 ③過重労働による体調不良
制度運用の確認実施率労働安全・競業化防止・ブランド毀損防止の実施率がいずれも業界平均以上労働安全・情報漏洩・ブランド毀損防止の未実施状況がいずれも最悪の水準競業化防止・情報漏洩・ブランド毀損防止の未実施率が高い
考察農業に関するノウハウ情報の漏洩や、フィジカルワークに多い過重労働がトラブルに繋がると考えられる。監査や本人の体調不良で発覚することも多く、検知の仕組みを構築することが重要元々副業浸透が遅く、確認制度の実施率が押し並べて低い業界。今後公務員の副業許可が進むとトラブルが可視化される可能性があり、早期の制度構築が求められるトラブル内容・発覚経路ともに業務過多や副業者の体調不良が主要因。副業時間の把握が特に重要と想定される

※括弧内の順位は比較16業界における順位。

副業制度管理者観点で注意すべき高リスク業界の特徴

深刻度が高い業界の特定(発生率×重大度・管理者視点)

本業先管理者観点で最もトラブル発生率が高いのは「農業・林業・漁業・鉱業」。同程度のスコアで「不動産業」「出版・印刷業(参考値)」「建設業」が続きますが、トラブル重大度は「農業・林業・漁業・鉱業」よりも低くなっています。重大度の高さでは「メディア・マスコミ・広告」が群を抜いて高く、それ以外は「農業・林業・漁業・鉱業」「教育業」「調査業・シンクタンク」が同水準で並びます。

トラブル率×トラブル重大度(副業制度管理者視点)

業界別の確認実施状況

「公務員」「教育業」「医療・福祉」「電気・ガス・水道業」といった公共性が高い業界では、管理者が継続的に確認できていない割合が高い結果に。次いで課題があるのが「商社・卸売・小売業」「不動産業」です。

継続的な確認を「制度化できていない」割合(調査対象:所属企業で副業許可制度あり/副業黙認 n=3,166)

業界労働安全衛生(過重労働の防止)競業化(取引・業務内容の競業化)情報資産の横領・守秘情報漏えいブランド毀損・コンプライアンス違反
業界 計(n=3,166)64%67%61%59%
農業・林業・漁業・鉱業(n=145)48%59%63%50%
建設業(n=238)67%68%54%57%
製造業(n=295)50%52%53%49%
電気・ガス・水道業(n=144)69%73%55%62%
情報通信業(n=284)52%61%51%56%
出版・印刷業(n=36)※参考値84%82%74%59%
メディア・マスコミ・広告(n=76)78%70%57%52%
運送・輸送業(n=220)66%69%61%64%
商社・卸売・小売業(n=255)68%76%71%62%
金融・証券・保険業(n=267)68%68%56%61%
不動産業(n=206)66%72%66%62%
調査業・シンクタンク(n=45)※参考値78%68%65%53%
サービス業(n=263)63%69%61%60%
教育業(n=229)68%78%73%72%
医療・福祉(n=217)73%69%64%67%
公務員(n=246)79%80%68%72%

※各確認項目で「確認できていない」上位5業界が原資料でマーキングされています。出版・印刷業/調査業・シンクタンクはn数僅少のため参考値扱い。

業界別の確認実施状況

所属業界別の発生トラブル ―― 高リスク業界でも中身は異なる

トラブル経験率が高い「農業・林業・漁業・鉱業」「建設業」では「守秘情報の利用や漏洩」が最も多い一方、同じくトラブルが多い不動産業では「本業への競業化行為」が1位。同じ高リスク業界でも、発生トラブルの中身は異なります。

業界別の発生トラブル1位(調査対象:副業制度管理者 n=3,763)

業界1位のトラブル経験率
農業・林業・漁業・鉱業守秘情報の利用や漏洩によるトラブル35%
建設業守秘情報の利用や漏洩によるトラブル31%
製造業業務過多による本業支障36%
電気・ガス・水道業業務過多による本業支障26%
情報通信業守秘情報の利用や漏洩によるトラブル34%
出版・印刷業(参考値)従業員の過重労働による体調不良47%
メディア・マスコミ・広告(参考値)従業員の過重労働による体調不良26%
運送・輸送業守秘情報の利用や漏洩によるトラブル32%
商社・卸売・小売業本業への競業化行為35%
金融・証券・保険業本業への競業化行為34%
不動産業本業への競業化行為33%
調査業・シンクタンク(参考値)本業への競業化行為41%
サービス業本業への競業化行為33%
教育業業務過多による本業支障35%
医療・福祉本業の評判毀損(SNS炎上等)33%
公務員従業員の過重労働による体調不良26%

※2位・3位を含む全項目は下図を参照。

副業制度管理者 所属業界別の発生トラブル

「守秘情報の利用・漏洩」トラブルの業界別発生率

トラブルを経験した管理者のうち、守秘情報の利用・漏洩を挙げた割合は「金融・証券・保険業」「運送・輸送業」「建設業」「情報通信業」が3割超で高い結果。一方、「公務員」「調査業・シンクタンク」では低くなっています。

「守秘情報の利用や漏洩によるトラブル」発生率(調査対象:副業制度管理者 n=3,763)

業界発生率
業界 計26%
農業・林業・漁業・鉱業35%
情報通信業34%
金融・証券・保険業34%
サービス業33%
運送・輸送業32%
建設業31%
不動産業30%
製造業29%
出版・印刷業(参考値)28%
電気・ガス・水道業(参考値)25%
教育業23%
商社・卸売・小売業21%
医療・福祉18%
調査業・シンクタンク14%
公務員14%
メディア・マスコミ・広告(参考値)11%

業界別「守秘情報の利用・漏洩」トラブルの発生率

業界別の労働時間の把握率

労働時間の把握率が高いのは「運送・輸送業」「サービス業」「製造業」。一方、トラブル発生率が高い「農業・林業・漁業・鉱業」は労働時間の把握率が8%と著しく低いのが特徴的です。

労働時間の把握率(調査対象:所属企業で副業許可制度あり/黙認 n=3,166)

業界把握率
業界 計27%
運送・輸送業32%
サービス業31%
製造業31%
教育業30%
メディア・マスコミ・広告29%
建設業28%
医療・福祉27%
金融・証券・保険業23%
電気・ガス・水道業22%
商社・卸売・小売業21%
情報通信業21%
公務員20%
不動産業20%
農業・林業・漁業・鉱業8%
調査業・シンクタンク(参考値)35%
出版・印刷業(参考値)5%

業界別の労働時間の把握率

所属業界別の発生トラブルの3類型

各業界の管理者が最も多く経験したトラブルをもとに、業界を3類型に分類しました。型により有効な対策が異なります。

  • 守秘情報漏洩型(対策:情報管理・アクセス制御):農業・林業・漁業・鉱業/建設業/情報通信業/運送・輸送業/金融・証券・保険業
  • 本業の競業化型(対策:競業避止・業務範囲の確認):商社・卸売・小売業/調査業・シンクタンク/不動産業/サービス業
  • 体調不良型(対策:労働時間の把握):製造業/出版・印刷業*/教育業/電気・ガス・水道業*/メディア・マスコミ・広告*/公務員

※第1位項目のみで分類。多くの業界で1〜3位が僅差のため、詳細は「所属業界別の発生トラブル」の図を参照。*はn数僅少の参考値。

副業管理者 所属業界別の発生トラブルサマリ(3類型)

所属業界別のトラブル発覚経路

トラブル経験率が高い「農業・林業・漁業・鉱業」では発覚経路が分散し、突出した経路がありません(各経路18〜22%)。一方、建設業は「本人の体調不良等」(38%)、不動産業は「第三者からの指摘」(33%)が発覚経路の1位。建設業はトラブル内容でも体調不良が上位にあること、不動産業は業者間のコミュニケーションが重要な業種であることとの関連が示唆されます。

業界別の発覚経路1位(調査対象:副業制度管理者 n=3,763/トラブル経験者ベース)

業界発覚経路1位経験率
農業・林業・漁業・鉱業内部通告(上司・同僚・部下)19%
建設業本人の体調不良等から発覚38%
製造業勤務時間の変化から発覚26%
電気・ガス・水道業勤務時間の変化から発覚25%
情報通信業その他第三者からの指摘24%
出版・印刷業(参考値)その他第三者からの指摘36%
メディア・マスコミ・広告(参考値)監査・内部統制で検知23%
運送・輸送業監査・内部統制で検知33%
商社・卸売・小売業内部通告(上司・同僚・部下)27%
金融・証券・保険業その他第三者からの指摘33%
不動産業その他第三者からの指摘33%
調査業・シンクタンク(参考値)監査・内部統制で検知42%
サービス業内部通告(上司・同僚・部下)34%
教育業本人の体調不良等から発覚27%
医療・福祉監査・内部統制で検知28%
公務員勤務時間の変化から発覚25%

※2位・3位を含む全経路は下図を参照。

副業制度管理者 所属業界別のトラブル発覚経路


分析結果③ リスク度観点で副業発注者が注意すべき副業状況

章扉「リスク度観点で副業発注者が注意すべき副業状況」

発注者が注意すべき高リスク業界の特徴

副業発注者の視点では、トラブル発生率の高い「電気・ガス・水道業」「農業・林業・漁業・鉱業」「不動産業」を高リスク業界として取り上げます。発注内容・懸念トラブル・施策の課題は業界ごとに異なります。

観点電気・ガス・水道業農業・林業・漁業・鉱業不動産業
トラブル発生率89%(1位)88%(2位)85%(3位)
トラブル重大度(偏差値)58(3位)64(2位)58(4位)
依頼内容営業支援・代行/マーケティング戦略/開発・エンジニアリング事務・バックオフィス/コンサル・顧問/ライティング・編集営業支援・代行/事務・バックオフィス/デザイン・制作
懸念トラブル業務継続性のリスク/業務品質の不安定さ/本業先の制約や規定の確認不足本業先の規約確認/業務継続性のリスク/業務内容や期待成果のずれ副業者多忙による意思疎通リスク/業務品質の不安定さ/業務内容や期待成果のずれ
実施施策の課題納品基準と検収フローの相互確認/オンボーディング/業務目的と期待成果の共有窓口担当者の設置/連絡手段と応答時間ルールの設定/定期的な進捗報告ルール化定期的な進捗報告ルール化/連絡手段と応答時間ルールの設定/本業先への許可取得の依頼
考察営業は販促などの業務を主に代行。品質や継続性でトラブル懸念があり、成果となる納品基準や業務目的のすり合わせが主要な課題本業であるフィジカルワークを支援する業務を主に発注。労働形態ゆえか、窓口や連絡手段が課題となる傾向不動産の営業・サポートする事務が主要な発注業務。意思疎通や品質面での懸念があり、定期的な連絡ルールの策定などが実施率の低い施策として挙がる

※括弧内の順位は比較16業界における順位。

発注者観点で注意すべき高リスク業界の特徴

深刻度が高い業界の特定(発注者視点)

副業発注者の観点では「農業・林業・漁業・鉱業」「電気・ガス・水道業」でトラブル遭遇率が高く、不動産業が次ぎます。トラブル重大度は本業先管理者と同様に「メディア・マスコミ・広告」が高く、「農業・林業・漁業・鉱業」が次ぎます。

業界別トラブル経験率×トラブル重大度(副業発注者視点)

業界別の副業者への発注業務

特に発注が多い情報通信業では「開発・エンジニアリング」、不動産業で「営業支援/代行」、サービス業や運送・輸送業での「事務・バックオフィス」、出版・印刷業での「デザイン・制作」が業界全体を10%以上上回り顕著。情報通信業や不動産業では「専門領域のリソース拡充」、サービス業や運送・輸送業では「事務系作業のアウトソース」と、発注目的が2分されていることが窺えます。

発注業務1位(業界全体との差分5%以上を抜粋/調査対象:副業発注者 n=3,797)

業界1位の発注業務経験率全体との差分
情報通信業開発・エンジニアリング31%+18%
不動産業営業支援/営業代行32%+15%
運送・輸送業事務・バックオフィス29%+12%
出版・印刷業(参考値)デザイン・制作27%+12%
サービス業事務・バックオフィス30%+13%
商社・卸売・小売業営業支援/営業代行26%+9%

※全16業界の1〜3位は下図を参照。

業界別の副業者への発注業務

業界別のトラブル懸念

発注者が感じるリスクとしては、「契約と実態の不整合」「業務継続性のリスク」など業務運用上のリスクが、それぞれ4業種以上で1位となりました。2〜3位では「情報管理リスク」「本業先の許可・制約や規程の確認不足」など、管理面のリスクが複数業種で上位に見られます。

業界別の1位リスク項目(抜粋/調査対象:副業発注者 n=3,797)

業界1位リスク項目スコア
農業・林業・漁業・鉱業本業先の制約や規程の確認不足23%
建設業情報管理リスク25%
製造業契約と実際の不整合による法務・労務懸念26%
電気・ガス・水道業業務継続性のリスク20%
情報通信業契約と実際の不整合による法務・労務懸念20%
出版・印刷業契約と実際の不整合による法務・労務懸念29%
商社・卸売・小売業導入や説明不足による立ち上がり懸念26%
不動産業副業者多忙による安定的な意思疎通リスク23%
サービス業本業先無許可の副業31%
公務員業務品質の不安定さ16%

※全16業界の1〜3位は下図を参照。

業界別のトラブル懸念

業界別の施策実施課題

業界別に「トラブル防止のための施策」で実施率が全体よりも低い項目を確認しました。トラブル発生率が高い「農業・林業・漁業・鉱業」では「窓口担当者の設置」、「電気・ガス・水道業」では「納品基準と検収フローの相互確認」が課題項目です。

※前2枚の表と異なり、ここでは「全体よりも実施率が低い項目」順となっている点に注意。

業界別の施策実施課題

リスクの高い発注業務(業務別・発注者視点)

発注業務別では「動画制作・編集」「翻訳・通訳」「企画・事業開発」でトラブル遭遇率が90%を超えます。重大度別では「コンサル・顧問・アドバイザー」「マーケティング戦略/運用」が上位です。

※トラブル遭遇には口頭注意など軽微なものを含みます。重大度は5点満点で重みづけした加重平均(軽微=口頭・チャットでの是正要求1点/中程度=文書での是正・契約条件の変更2.3点/重大=契約解除・打切り・再発防止の正式対応3.7点/最重大=損害賠償・法的対応5点)を偏差値に変換して掲載。

発注業務別 トラブル遭遇率×トラブル重大度(副業発注者視点)

発注内容別の発生トラブル

トラブル遭遇率が高いのは「デザイン・制作」「翻訳・通訳」「ライティング」「動画制作」等で、引き継ぎ不足が共通して上位に挙がりました。成果物が納品される業務では、引き継ぎ工程がトラブル発生に関わる重要な論点となっている可能性があります。一方、成果物の定義が難しい「企画・事業開発」「コンサル・顧問・アドバイザー」では納期遅延・未履行が上位。成果物のすり合わせ難易度の高さがトラブルと関連している可能性があります。

発注内容別の遭遇トラブル1位(調査対象:副業発注者 n=3,797)

発注内容遭遇トラブル1位選択率
企画・事業開発(n=442)納期遅延・未履行26%
コンサル・顧問・アドバイザー(n=527)納期遅延・未履行27%
営業支援/営業代行(n=711)副業者が体調不良21%
事務・バックオフィス(n=917)十分な品質が得られず24%
開発・エンジニアリング(n=553)十分な品質が得られず27%
デザイン・制作(n=465)契約終了時の引き継ぎ不足32%
翻訳・通訳(n=269)契約終了時の引き継ぎ不足31%
マーケティング戦略/運用(n=464)副業者が体調不良22%
SNS運用代行(n=347)本業先との関係トラブル26%
ライティング・編集(n=385)契約終了時の引き継ぎ不足30%
動画制作・編集(n=394)契約終了時の引き継ぎ不足32%
その他(n=294)副業者が体調不良19%

※2位・3位を含む全項目は下図を参照。

発注内容別の発生トラブル


Appendix

章扉「Appendix」

属性情報(性年代別回答者数)

[居住地] 全国/[年齢] 20歳以上65歳以下/[性別] 男女

性別年代事前調査副業者調査副業制度管理者(本業先)副業発注者
男性20代1,361232149163
男性30代5,727792431473
男性40代14,4101,837936921
男性50代24,2642,1791,037972
男性60〜65歳11,150996351335
女性20代2,485281165178
女性30代6,111578258277
女性40代8,770803259297
女性50代8,538693138138
女性60〜65歳2,4581883943

属性情報(性年代別回答者数)

業界別回答者数

業界副業者本業先管理者副業発注者
全体8,5793,7633,797
農業・林業・漁業・鉱業186169168
建設業639281259
製造業1,084351348
電気・ガス・水道業162177165
情報通信業587330335
出版・印刷業624857
メディア・マスコミ・広告85103107
運送・輸送業628263287
商社・卸売・小売業858304305
金融・証券・保険業509284297
不動産業298231237
調査業・シンクタンク646770
サービス業1,199327331
教育業530267240
医療・福祉1,190288314
公務員498273277

業界別回答者数

引用について

引用について


出所表記

引用について:本調査を引用いただく際は出所を明示してください。 出所の記載例:株式会社フクスケ「業界横断 副業コンプライアンス調査— 業界別リスク度分析 —」(2026年6月) お問い合わせ先:株式会社フクスケ 広報担当 info@fkske.com

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