株式会社フクスケでは、企業の副業・兼業制度の運用関係者の意識調査結果を発表いたしました。本調査は、企業の副業制度立案・運用に関わる関係者の実態を明らかにすべく管理部門に所属する制度担当者(人事、法務、経営企画、リスク管理部門など)・制度運用に関わる副業を希望する部下を持つ上司を対象に実施した「副業・兼業制度の運用者」に焦点を当てたものです。副業希望者の裏側で会社のリスクガバナンスに関わる関係者の制度運用上の潜在課題を具体化し、持続化を促す目的で実施しました。調査名称企業における副業・兼業制度 運用関係者意識調査 2023調査内容・副業制度関係者全体の意識と課題を明らかにする・副業・兼業制度の持続運用に関わる制度担当者の潜在課題と関係者構造を明らかにする・制度運用における関係者【副業希望者の上司・兼任者】と制度担当者のギャップを明らかにする調査手法モニター会社を利用したインターネット定量調査調査時期2023年1月10日-1月27日調査対象全国の正社員 22~60歳男女(農業、林業、漁業、鉱業、除く)・【276名】管理部門に所属する副業・兼業制度担当者└人事(労務・制度企画・研修)、経営企画、リスク管理、法務など、管理部門人材・【452名】副業・兼業制度の運用に関わる上司└副業の承認に関わる、副業希望者の上司・【218名】上記2つを兼任する関係者実施主体株式会社フクスケ引用について本調査を引用いただく際は出所を明示してください。出所の記載例:株式会社フクスケ「企業における副業・兼業制度 運用関係者意識調査 2023」調査サマリー企業における副業・兼業制度 運用関係者意識調査制度関係者全体の75%がストレスを感じながら会社の副業・兼業制度を運用している。65%が通常業務含め人手不足を感じている。会社が従業員の副業・兼業を制限できる4大項目のチェック充実度では平均20% 程度が十分チェック・運用できていると感じている。一方2倍の40%程度が十分にチェックできていないと感じる。自社の副業・兼業制度が届出しやすいと感じる回答は41%、業務時間外へのプライベート・プライバシー配慮の懸念を感じる関係者は54%と半数を超え、関係者内でも制度のあり方に関する懸念を感じる結果になった。制度担当者編制度担当者は関係者より高いストレスを受ける傾向があり、 副業を希望する関係者からのクレームや ハラスメント、トラブルを受けやすい。(75.8%) ストレスを受ける制度担当者の中でも 人事関係者(労務・研修・企画)担当がトップで影響を受けやすい。ストレス度が高い業務は「副業のリスクチェック」(50.5%)「副業者からの問い合わせ」(47.3%)「副業制度の説明」(46.4%)。副業希望者とのコミュニケーション時に発生する業務が高い割合を示した。本業に支障を出した副業の78%が何かしらの処分が必要な深刻な事故。 制度運用には管理部門関係者が広く関わり、コミュニケーション面では人事、危機対応になると非人事関係者が関わる傾向がある。制度担当者の半数以上が副業・兼業希望者から問い合わせに困っていて、制度運用を外部に移転したいと考えている。中でもトラブルやハラスメントを受けた担当者は未経験者よりも20%も高い 非内製化意向を持っている。 関係者と制度担当者のギャップ編制度担当者(管理部門)の半数が自社の副業・兼業制度は届出がしやすく、プライバシー配慮も十分と感じているが副業希望者の上司や兼任者では反対の意見が半数を超え 、中でも兼任者の71%が届出しにくいと回答した。 制度担当者と副業希望者上司との意識ギャップの中で制度へのスタンスや従業員への配慮の仕方に差分が大きく出る傾向があり、 78%-74%の制度関係者全員が届出しやすいと感じる副業・兼業制度は副業希望者へのプライバシー配慮を感じる傾向があった。一方プライバシー配慮が十分で ないと感じる制度は届出しやすさは29%-19%と非常に低く、中でも兼任者のプライバシー配慮が一番低い80%という回答が出た。副業・兼業制度の内製化方針と外部移転の質問クロスでは、 プライバシー配慮が高い組織ほど制度を外部移転したい傾向が高く、関係者の74%-64%が非内製化を希望した。一方制度関係者のプライバシー配慮が低いほど、制度の内製化需要が高まり 最大75%(兼任者)-最低53%(制度担 当者)が外部移転したくないと回答した。制度関係者の制度運用とプライバシー配慮に関する思想の違いがうかがえる結果がでた。