社員が副業でクラウドソーシングを使って動画編集していたら?メリット・デメリットや注意点をご紹介
働き方改革が進み、副業を解禁する企業が増える中、社員がクラウドソーシングで動画編集の仕事をするケースも増加傾向にあります。企業の人事担当者や経営者の中には、社員の副業に対して不安や疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、社員がクラウドソーシングで動画編集の副業を行う際のメリット・デメリット、企業側が注意すべき点について解説します。
クラウドソーシングで動画編集の副業をする人が増えている?

クラウドソーシングとは、インターネット上で企業や個人が不特定多数の人に業務を委託する仕組みです。場所や時間にとらわれず仕事ができるため、副業として取り組む人が増えています。
中でも動画編集は人気の案件です。スマートフォンの普及や動画配信サービスの利用拡大により、動画コンテンツの需要が高まっていることが背景にあります。特別な機材や環境がなくても、パソコンと動画編集ソフトがあれば始められる手軽さも、副業として人気を集める理由の一つでしょう。
動画コンテンツの市場規模は拡大中
株式会社矢野経済研究所の「動画コンテンツビジネス総市場規模推移」によると、動画コンテンツの市場規模は年々拡大しています。

引用:株式会社 矢野経済研究所
同調査では、以下の5つのビジネスを「主要5市場」として評価しています。
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動画制作サービス
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動画編集ソフト
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動画配信プラットフォーム
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ライブ配信アプリ
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アニメ制作
2023年度の市場規模は9,070億円(前年比110.5%)に達し、2024年度には9,880億円(前年比108.9%増)に達すると予測されています。
市場拡大の背景には、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスの普及があります。誰もが気軽に動画を視聴・配信でき、ライブ配信の需要が高まるなか、YouTubeショート・TikTok・Instagramリールなどの短尺縦型動画が人気を集め、視聴者は場所や時間を選ばずに動画コンテンツを楽しめます。
動画コンテンツは消費者だけでなく、クリエイターにとっても魅力的な市場となっており、「1億総クリエイター時代」と言われる現代において、自己表現や副業としても人気を集めています。
動画編集の副業でクラウドソーシングを利用するメリット
動画編集の副業でクラウドソーシングを利用する主なメリットは、以下の3点です。
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案件数が多い
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在宅で作業できる
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初心者でも案件獲得のハードルが低い
後述するデメリットと合わせて、まずは社員が動画編集を副業とするメリットを押さえておきましょう。
案件数が多い
動画編集の案件は、ジャンルや用途に合わせて数多く存在するのが特徴です。例えば、以下のような案件があります。
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YouTube動画の編集
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マンガ動画
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ホワイトボードアニメーション
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商品レビュー
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企業やイベントのPR動画
クラウドソーシングには、上記以外にも多種多様な案件が掲載されています。実績が少ないうちは低単価の案件が多くなりがちですが、案件数が多い分、初心者向けの案件も見つけやすいでしょう。
経験が浅い段階でも、比較的容易に案件を獲得し、実績を積めるのがクラウドソーシングのメリットです。他の副業と比較して案件数が豊富なため、実績を積み重ねやすく、報酬アップにもつなげやすいと考えられます。
在宅で作業できる
動画編集は、パソコンとインターネット環境さえあれば、基本的に場所を選ばずに作業できます。通勤の必要がないため、時間を有効活用でき、自宅だけでなく、カフェなど好きな場所で仕事に取り組めます。
会社員が副業として動画編集を行う場合、本業の就業時間外や休日を活用することになるでしょう。在宅であれば、自分の生活リズムに合わせて作業時間を調整しやすく、本業との両立も比較的容易です。
初心者でも案件獲得のハードルが低い
クラウドソーシングには、初心者向けの案件も多く、動画編集の経験が浅い人でも比較的仕事を得やすいのが特徴です。例えば、簡単な動画のカット編集やテロップ挿入など、高度なスキルを必要としない案件から始めることもできます。
実績がないうちは低単価の案件からスタートし、徐々にスキルアップしながら高単価の案件に挑戦していくことができます。また、クラウドソーシングサイトによっては、クライアントからの評価や実績が公開されます。そのため、着実に信頼を積み重ねていくことで、より有利に案件を獲得できるようになることも、利点となっています。
動画編集の副業でクラウドソーシングを利用するデメリット
動画編集の副業でクラウドソーシングを利用するデメリットは、主に以下の2点です。
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システム利用料がかかる
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悪質なクライアントがいる
社員がクラウドソーシングで動画編集の副業をする際は、これらのデメリットも把握しておく必要があるでしょう。
システム利用料がかかる
多くのクラウドソーシングサイトでは、報酬からシステム利用料が差し引かれます。利用料はサイトによって異なりますが、報酬の5〜20%程度が一般的です。例えば、報酬が10,000円でシステム利用料が20%の場合、実際に受け取れる金額は8,000円になります。
クラウドソーシングサイトの多くは、発注企業から報酬額を事前に預かり、仕事が完了すると報酬から手数料を差し引いた金額をワーカーに支払う「仮払い制」を導入しています。この仕組みによって、報酬未払いのリスクを負わずに安心して受注できるメリットがあります。しかし、システム手数料の分だけ受け取る金額が減ることはデメリットと言えるでしょう。
悪質なクライアントがいる
クラウドソーシングサイトには、残念ながら悪質なクライアントも存在します。顔が見えない取引となるケースもあるため、トラブルに巻き込まれる可能性も考慮しなければなりません。例えば、以下のようなケースが考えられます。
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応募した案件とは異なる内容の仕事を依頼される
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特定のサイトやLINEに誘導される
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納品後にクライアントと連絡が取れなくなる
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不当に低い報酬で依頼される
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過剰な修正依頼をされる
このような事態を避けるためには、依頼内容やクライアントの過去の評価を必ず確認することが重要です。
社員が動画編集の副業をしている場合に気を付けるべきこと
社員が動画編集の副業をしていることが判明した場合、企業として何に注意すべきでしょうか。ここでは、以下の点に焦点を当てて解説します。
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長時間労働・健康問題
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クライアントとのトラブル
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著作権問題
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技術的な問題
企業として、社員の副業が健全に行われるよう、以下4つの注意点を確認していきましょう。
長時間労働・健康問題
社員が副業を行うことで、労働時間が長時間になりすぎないよう注意が必要です。本業に加えて副業を行うと、どうしても休息時間が減り、心身の健康を害する可能性があります。
企業は、社員の副業状況を把握し、必要に応じて労働時間の管理や指導を行うことが重要です。社員が健康的に働けるよう、副業に関するルールを明確に定め、全社員に周知することも検討しましょう。
クライアントとのトラブル
社員が副業でクライアントとトラブルになるケースがあります。動画編集で起こりうるトラブルは、以下のとおりです。
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納期:クライアントが指定した納期を守れない
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成果物:成果物の品質がクライアントの要望と異なる
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制作範囲:事前に合意した範囲を超えた作業を要求される
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支払い:支払い期日が守られない
企業は、社員に対して、クライアントとの契約内容や業務範囲を明確にし、責任を持って業務を遂行するよう指導しましょう。
著作権問題
動画編集では、著作権に配慮する必要があります。たとえば、許可なく他者の著作物(音楽、画像、映像など)を使用すると、著作権侵害にあたる可能性があります。
企業は、社員に対して、著作権に関する正しい知識を身につけさせ、適切な素材を使用するよう指導する必要があります。フリー素材サイトの利用や、著作権者への許諾申請など、具体的な対策を促しましょう。
技術的な問題
動画編集は、比較的初心者でも参入しやすい分野です。しかし、副業で高収入を得るためには、他の編集者との差別化を図る必要があり、そのためには、やはり技術力の向上が不可欠です。
高度な技術を習得するには、ある程度の経験を積む、または動画編集スクールに通うなどの方法があります。実務経験を通じてスキルアップを目指す場合は、多くの案件をこなし、実践的な技術を磨く必要があるでしょう。スクールに通う場合は、体系的に効率よく学べますが、費用や時間の確保が必要です。
いずれの場合も、本業に支障が出ないように注意が必要です。企業は、社員が副業でスキルアップを目指す場合、過度な負担がかからないよう配慮し、必要に応じてサポート体制を整えることも検討しましょう。
【まとめ】企業と社員双方にとってプラスになる関係を築こう
社員がクラウドソーシングを利用して動画編集の副業を行うことは、個人のスキルアップや収入増につながる一方、企業にとっては注意すべき点もあります。副業に関するルールを明確化し、社員とのコミュニケーションを密にすることで、企業と社員双方にとってプラスになる関係を築けるでしょう。
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